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今回は、当社が約2年半にわたりSEOでご支援してきたミツモア株式会社の中野様・岡田様に、エニカルとの出会いから取り組みの内容、SEOコンサルティング会社の選び方まで、たっぷりとお話を伺いました。

成果・取り組みの概要

項目 内容
支援内容 データベース型SEOの施策提案、記事コンテンツ制作、アドバイザリー(施策の精査・具体化、コアアップデート時の傾向レポートなど)
主な成果 インデックス状況の改善、既存記事の順位回復、サービス全体の数値が向上。SEOチームの人数が3分の1になりながらも、以前を上回る成果を実現
副次的効果 施策ノウハウの内製化・チームの自走化、メンバーの成長、社内外への説明に活用できる客観的な根拠データの提供

以前のX(旧Twitter)アカウント時代からずっと見ていた。「会社ではなく、人で選びたかった」

酒井:今日はざっくばらんに、思い出話も含めてお伺いできればと思います。まず、どのタイミングで私のことを知っていただいていたのか、実は一度もお聞きしたことがなくて。

中野様: もともと、酒井さんがX(旧Twitter)で前のアカウント名「SEOオバケ」として発信されていた時代からずっと拝見していたんですよ。当時から発信内容が「本物」だなと。

酒井:色々X運用を試行錯誤していた時代ですね、、、お恥ずかしい、、、(笑)

中野様:ちょうど社内では、SEOは内製で頑張ってきたものの手が回らなくなってきて、「コンサルを入れよう」という話になっていた時期でした。それで、私が知る限りの大手・有名どころのSEOコンサル会社をほぼ全部リストアップしたんです。ただその時点では酒井さんはまだ法人化されていなかったので、リストには入っていませんでした。

酒井:最初は、大手のSEO会社さんと契約されたんですよね。

中野様: はい。営業担当の方と分析官の方がとても優秀だったので契約したのですが、いざ蓋を開けてみたら、実際につくのは全然違う担当者で。その方を悪く言うつもりはないのですが、正直頼れる感じではなく、施策も「被リンクをつけましょう」というところから始まろうとしていて、「いやいや、そうじゃないでしょう」と。

これはまずいなと思って、もう1社入れようとなったタイミングで、ちょうど酒井さんが法人化されたのを見て、お声がけさせていただいたんです。

酒井:会社の規模ではなく、ということですね。

中野様: そうです。大手との経験を通じて、「もう”会社”ではなく”人”だろう」と思っていました。会社が大きいと、いい人も絶対にいるはずなんですが、誰がつくか分からない。その点、酒井さんにお願いすれば、絶対に酒井さんご本人が出てきてくれるじゃないですか。「これだ」と。人で選びたかったんです。

この業界にずっといると、Xの発言だけでも、その方が本物かどうかが分かるようになってくるんですよね。発信の積み重ねがそのまま信用になっていたので、迷わずお声がけしたイメージです。

データの裏付けがある提案が、信頼につながった

酒井:当時は、複数のパートナーと並行して取り組まれていた時期もありましたよね。

中野様: はい。複数コンサルの提案を見比べられる環境だったのですが、同じサイトに対する提案でも、会社によって内容や思想が全然違うんですよ。

SEOの難しいところは、どちらのアプローチが正しいかを証明するデータがなかなか無いことです。最終的には、その思想を信じられるかどうかになってしまう。だからこそ、提案の根拠をどれだけ示してもらえるかが、私たちにとってはすごく重要でした。

酒井:その中で、弊社の施策はどう映っていたんでしょうか?

中野様: 我々としては、ロジカルに納得できる施策を求めていました。その点、酒井さんは「施策です」と出すだけではなくて、しっかり練って作られた統計的なデータまで見せてくれた。

例えばインデックス率を重視していたときは、他社のインデックス率なんて、私たちには見られないわけです。「こういう状況の会社があります、ここを目指しましょう」「正解はないけれど、この水準なら良い」というのを細かな数値ベースと明確な根拠をもとに、ちゃんと説明していただけたのは、かなり信用度が上がりましたね。解像度が全然違いました。

そしてその分析の角度も多様で、それぞれ聞いてみると非常に納得感がありました。

酒井:ありがとうございます。エニカルのお客様は、すでにSEOをゴリゴリやってこられた方が8割くらいなんです。なので、それを超える提案をしないといけない。アバウトな提案なんてしたら見抜かれてしまうので、常に気を張って全力で見ていました。

中野様: それは感じていました。

酒井:実は、弊社のコンサルタント全員に常日頃から徹底していることがいくつかあります。一つは、必ずエビデンスを示すこと。エビデンスには大きく2種類あって、Googleの動向など外部要因によるエビデンスと、「内部でこういうことをやったらこうなった」という内部要因のエビデンスです。提案には、このどちらかを必ず適切な形で添える。

もう一つは、「競合がやっているから」という考え方を絶対にしないことです。多くのコンサルタントの提案草案を見ると、最初は「競合がこうしているのでやりましょう」が多いのですが、それだと本当に成果が出ないんです。一見近いことをやっていても細部が変わってきますし、判断軸が「競合基準」だと長い目で見るとブレてしまい、向かうべきところに向かっていないというのを何度も見てきました。あとそれって誰でもできるんですよ、誰でもできることってSEOに限らずサービスとしても価値が薄い。

岡田様:結局同質化するだけで何も変わらないという感じですよね。

酒井:もちろん競合を参考にすることはありますが、それがそのサイトやサービスに当てはまるかを考えるには、いろいろなサイトで「こうやったらこうなった」を見てきた経験が必要です。SEOの数字だけでなく、実際にユーザーの行動がどう変わったかも含めて。私自身も昔の失敗はたくさんありますが、うまくいった時もいかなかった時も、毎回理由を明確にして見直す。それをやってきたからこそ今があるので、それを他のコンサルタントにも徹底してもらっています。

もっというと、それをできないなら弊社の存在意義がないので、コンサルをやりません(笑)。

岡田様: そう、そういう思想が一貫しているから、ANYCULさんは信頼できるんですよね。

中野様: あとは、酒井さんがエンジニア出身だったのも大きかったです。エンジニアの用語で会話ができる時点で、コミュニケーションが全然違う。特にデータベース型SEOは、データベースの概念やどこからデータを引っ張ってくるかまで把握した状態で会話しないと、なかなか進まないので。これも長く継続させていただいた要因の一つだと思います。

「理想からの逆算」で進めたプロジェクト

酒井:中々システムが複雑で判断が難しい部分もありましたが、「ここまでならできますか」と、実現可能性を加味しながら調整させていただくようにしていました。9割方できそうなもの、難しいけれどできたら影響が大きいもの、と種類を分けて、一定の数は必ずお出しすることを意識していました。

中野様: とてもありがたかったです。あと、実は私たちが求めていたのは「今できる施策」もそうなんですが、「答え」を知りたかったというのもあります

酒井:まずは何がベストなのかというところですよね。

中野様: はい、弊社のバリューに「理想からの逆算」というものがあります。でも、そもそも理想が何かが分からない。他社さんの数値を見たこともないし、いろいろな施策をやってきて、もがいてよく分からない状態になっていた。

酒井:「まず理想を定義して、そこから実現可能なところまで落としていく」というやり方が本当に大事だと思っています。

中野様: そうですね。難しい状況の時に、他社さんの統計情報と「こういう施策です」というのをどんどんいただけた。展開できなかったものは数値が上がらず、展開できたものは数値が上がる、という明確な区分けもできていました。

アドバイザリープランへ。自信を持って意思決定できるように

酒井:その後、開発体制が整い、皆様にも一通りのご提案と施策の考え方をおおよそ伝えきったタイミングで、アドバイザリープランに移行しました。

岡田様: 私がテクニカルSEOの担当として入社して、半年ほど経った頃ですね。過去のエニカルさんのサポートのおかげで、ミツモア社内でのSEOの課題感や、PDCAを回す中での方向性は一定定まっている状態でした。

加えて、当時からミツモアはSEO面の開発スピードが大きな強みになってきていました。以前はプロダクト開発を絡めたSEOの推進に課題があったのですが、エンジニアのリソースも張れる体制になってきていた。だからこそ「スピード感重視で、正しい意思決定をしていく」ことを実現したくて、どういう体制が理想かを酒井さんに相談させていただき、アドバイザリープランに変更させてもらいました。

酒井:アドバイザリーでは、実際にどんなサポートが役立ちましたか?

岡田様: 大きくは「施策の精査」「施策の具体化」「コアアップデート時の傾向レポート」の3つです。特に前の2つは、毎月の壁打ちディスカッション形式で、すごく有意義な時間でした。

施策の精査では、いくつかアプローチがある中で、成功確度が高いものや今のアルゴリズムに合っているものを、経験豊富なエニカルさんの観点で複眼的に見てもらう。施策の具体化では、リスクヘッジの観点や他社の成功事例といったTIPSをいただきながら、解像度を上げていく、という形です。

具体的なところで言うと、たとえばリストページのデザイン変更。過去から大きく変わっていないUIだったので、要素を足すだけでなく引き算も含めて、「ユーザー行動の観点でどういう情報設計が適切か」をディスカッションさせてもらいました。新たに大量のURLが生成されるような施策の先も、クロール制御の適切な方法や、抜け漏れがないかというリスクヘッジの観点を壁打ちさせてもらいましたね。こうした施策の具体化やリスク観点の洗い出しのディスカッションの記憶が強いです。

それから、運用していると「違和感のある指標の動き」に出会うじゃないですか。未登録のURLが増えている?とか、順位の変動が続いている?とか、SEO界隈の発信を見て「これはどう捉えたらいい?」とか。そういう点も、エニカルさんの知見と広い観点で「どう解釈すべきか」が分かるのは、非常に心強かったです。曖昧な判断基準で「一旦バックログ」にしておくのと、解釈した上で「あえてバックログ」にしている状態とでは、運用の精度に大きな違いが出るので

中野様: Slack上で気軽に相談できるのも良かったですね。SEOコンサルの価値って、他社のデータと業界の分析ができることだと思っていて、それは私たちには絶対にできない。

「本当にこれでいいのかな」と思う時に、「それでいいですよ」と言ってもらえるだけで、自信を持って進められる。悩み始めるとずっと悩んで時間を消耗してしまうので、聞ける相手がいるのは、メンタルがやられないための「お守り」みたいなものでもありました。

中野様: あと、私たちには株主の皆さまへの説明責任もあります。SEOの状況について社内外に説明する場面で、アルゴリズムアップデートなどの変動があった時に「こうだと思います」という推測しか言えない状態は、非常に厳しいんです。そんな時に酒井さんが「こういうデータがあります」「業界全体はこういう状況でした」と教えてくれると、調査時間がぐっと短縮されますし、確かな根拠を持って説明できる。これは本当にありがたかったですね。

岡田様: 内部的な傾向だけでなく、外部のトレンドも踏まえられるのは心強かったです。社内のSEOへの理解度が高い会社なので、確からしさがあるほど推進しやすくなるんですよ。

チームの人数が3分の1になっても、成果は以前以上に。「やり方」を学び、SEOを楽しくできるようになった。

酒井:実際の変化として、どんなことがありましたか?

中野様: まず分かりやすいところで言うと、別事業への異動に伴い、ミツモア本体のSEOチームの人数が以前の3分の1になっているのに、前よりも成果が出ていました。

エニカルさんと組む前は、数値が動いたら自分で原因を分析して、レポートにして、施策を作って、検証して、その合間に記事も書いて……といろいろなことを抱えていました。それが、分析はお任せできるし、施策も出てくるし、検証までやってくれる。私たちは、施策をリリースする時のアウトプットと社内調整に集中できるようになった。ここが全く変わったところです。

酒井:数値の面でも、手応えはありましたか?

中野様: ありましたね。例えばインデックスの調子が悪くなった時期があったのですが、その時も原因を突き止めて、改善まで導いていただきました。記事制作の面でも、調子の悪かった記事がみるみる順位を上げていって。おかげさまで、サービス全体の数字もどんどん良くなってきています。

岡田様: 私は今でも、酒井さんの過去の提案をよく見返しています(笑)。ロジックを見て、「この内容ならこういうアレンジもできるな」と着想を得て、PDCAを回した施策もある。そういう蓄積の上に今があります。

中野様: 単発のアドバイスではなく、やり方を学習できたのが大きいですね。内製化の学習コストを、ある意味エニカルさんに負担していただいたイメージです。おかげさまで社内のメンバーはすごく成長しました。

たとえば納品いただく記事も、ただ納品されるのではなく、構成案に「なぜこうするか」のコメントが書いてある。しかも記事によって施策が違う。「こういう視点があるのか」と学習させてもらって、それを別の記事にも展開してみる。例えば、リード文にページ内リンクを置いてユーザー行動を良くする、という提案をいただいた時は、「ユーザー行動ってやっぱり大事なんだ」という気づきから、ヒートマップで実際に押されているかを検証して改善する、という発展した施策にまでつながりました。提案そのものが、学習と検証と経験になって、みんなのレベルが上がっていったんです。

酒井:あ、そうだったんですね、そこは気づいていませんでした。嬉しいですね。

中野様: あとはですね……プレッシャーが分散されました(笑)。SEOをやっている身としては、これが結構大きい。順位が上がらない時期は本当に辛いですし、コアアップデートが来たらバクバクですよ。私は毎週月曜の朝に順位チェックの結果を見ていたのですが、月曜の朝は吐き気が止まらないくらいで。

それくらいプレッシャーを感じるのが当たり前の世界なのに、酒井さんが来てから、体調が良くなりました(笑)。しかも数値が上がったら上がったで、「この実績を見てください」と自分の成果にできる(笑)。

岡田様: 本当にその通りです(笑)。

中野様: うちはSEOに明るい会社なので、SEOが上がると全社的に盛り上がるんですよ。雰囲気が良くなる。何より、SEOを楽しくできるようになったのが一番です。自分たちだけでやっていた頃と違って、並走していただくことで「こんな施策もあるんだ」「こんな学びもあるんだ」と楽しめるようになりました。プレッシャーの先に、得られるものがありました。

これからSEOコンサルを選ぶ方へ。「大きい会社なら安心」ではない

酒井:これからSEOコンサルを選ぶ方に向けて、何かメッセージはありますか?

中野様: 私は今回、業界でもトップクラスに大きい会社にSEOコンサルを依頼して、成果が出ずに短期間で契約を終了しました。一方で、エニカルさんとは約2年半にわたって続けてきた。これがまさに証明だと思っています。

担当者の良さと相性は、どの仕事でも同じです。大きな会社ほど当たり外れの振れ幅があり、少数精鋭の会社なら当たりを引く確率は相当高い。「大きい会社にすれば安心」とは、間違いなく言えません。

それと、これは逆に言いたいのですが。「SEO」で検索して上位に出てくる会社から選ぶのは、良くないかもしれません。SEOが上手だから上がっているとは限らないので。

酒井:そうですね。SEOは資金力も影響しますし、自社SEOが強いこととコンサルで成果を出すことは全く別の話です。SEOをやったことがない方に、今おっしゃっていただいたことを伝えるのも、業界側の責務だと思っています。判断軸を持つのが難しいのが、この業界の永遠の課題なので。

中野様: もう一つ。順位が落ちてしまった時、「回復してほしい」という依頼なのか、「原因を分析してほしい」という依頼なのかでも違うと思っています。落ちた側は、原因が分かっていない可能性もある。私たちも「上げたいけれど、その前に原因を教えてほしい」というコミュニケーションをさせていただきました。原因分析のためにコンサルを利用するのも、かなりアリな使い方だと思いますね。

酒井:ちなみに、エニカルはどんな企業さんに合うと思いますか?

岡田様: 社内のSEOにスピード感を持って取り組める企業さんですね。具体的には、高い精度でPDCAを回したい、一定のナレッジを持ったメンバーがいる、そういう企業さんには、特におすすめだと思います。

「やるべきことは明確になった」

中野様: 既にそうですが、これからAIコンテンツがどんどん増えて、市場は激変していきます。SEOは結局のところ相対評価ですし、コンテンツ以外の部分の影響も大きい。「何をやるか」は、過去の情報ではなく、これからどうなるかを踏まえて考えなくてはいけない。もっと難しくなるからこそ、専門家の知識を頼らなくてはいけない状態だと実感しています。

弊社としては、過去最大の資金調達を行い、CMも放映中です。データベース型SEOで必要な部分をきちんとインデックスさせ、6,000件以上あるメディア記事を整理していく必要がある。やるべきことは、おかげさまで明確になっています。複数の事業ドメインの中でも、成長中の事業のコンテンツマーケティングにも注力できています。

酒井:ここまで約2年半ご一緒させていただいて、ミツモアさんの取り組みのスピード感や、一つひとつをシビアに見ていらっしゃる姿勢から、本当にいいチームだなと感じています。

中野さんに見つけていただいたことも幸運でしたし、ご一緒する中で私自身もエニカルとしても成長させていただきました。本日はありがとうございました!